「ただいまー」


「あ、おかえり~」



台所の方からお母さんの声が聞こえた。


スクールバックとバックを玄関に放り投げて、洗面所に向かう。



「あ、お姉ちゃん。帰って来てたんだ」


「うん、」


あたしと話しながらお姉ちゃんは、器用に髪をアイロンで巻いていく。



「よっし、と」


お姉ちゃんは髪を巻き終わったようで、あたしの横を通り越して玄関へ向かった。