「大丈夫…?」


コソッと耳元でつぶやいた唯佳に


「大丈夫」



そう耳打ちした。


…本当は大丈夫なんかじゃない。

怖くて、不安で

震えそうになる肩を
そっと包んでほしい。


…さっきの、相羽みたいに。


強く。…強いんだけど、優しく


包んで…。



「たかはしー!」


青々しいフィールドから


今、いちばん逢いたくて
今、いちばん聞きたくて
今、いちばん愛しい人の




声が聞こえた。