“ ありがと ”の言葉、あたしそんなに言わないんだから。



そう心の中で意地を張って唯佳に言った、まぁ、それなりの感謝の気持ち。



2時間目からはずっとぼーっとしていた。



気付いたら給食で、


気付いたら掃除で、



気付いたら部活の時間だった。



そして1時間目のときに願った言葉は叶うことなく晴れに……。


ちくしょう…。





「じゃ、あとで」


陸上のシューズ片手に、唯佳が教室を出た。


あたしは少し。…いや、ただ、ぼーっとしばらく机に座っていた。