「……泣けば?」


あたしの右手を掴んだまま、あたしの目をみてそう言う。


頑固なあたしは、ふるふると、首を横に振って。



「…なんで?」


誰も、見てねぇよ?
そう言ってあたしをなだめる。



「……大丈夫だから」


あたしの涙腺は、すでに崩壊していた。


辛いよ、苦しかったよ。


なんで、唯佳なんだろうって何度も思ったよ。


…でも、それでも……

諦めきれなくて。


どうしても、どうしても、


吉野先輩が好きで、

どうすればいいか分からなかったの……