妖はぞろぞろと去って行くが、ローズは残っている力を振り絞って短剣を長に向かって投げつけた。


「何故だ。汝は何故そこまで出来る?」

長は死んだ。

「チェックメイト。」

ローズは倒れた。
それをリーズが支え、妖も引き上げた。


“あーぁ。これで女王国家も終りか…。どうせなら、もっと楽しんでおけばよかったなぁー。”

朦朧とする意識の中で、ローズはそんなことを考えていた。



リーズが必死にローズを運んでいると、ジェームズ来て、ローズを抱き上げた。

「リーズ、早く馬に乗れ。ローズ様の命がかかっている。」


「まったく。もっと早く来なさいよ。」

リーズは文句を言いながらも、ジェームズに従った。