「そういうことか。
我は、戦いはこれ以上望まぬ。人間を切るだけで十分だ。
どうすれば、我と汝、人間と妖が互いに憎まずに済むのだ?」

この人数を相手にしたら、きりがない…。


「汝は面白い。今までの女王とは、格が違うな。
確かに、戦っても時間の無駄だ。汝の血1滴で契約しよう。」


たったそれだけなのか…?
いや、何か裏があるはずだ。


「分かった。では、この国の国民及び女王に二度と手を出してはならぬ。よいか?」


「よかろう。では、いただく。」


ローズは指先を針で刺し、1滴の血をカップに入れて渡したが…、妖の長は引き下がらない。

「女王よ、この意味がわかるか?汝の血は、我らが手にすれば毒になる。」