天使のような微笑で

 今回は、俺の写真集が発売されたという事で、宣伝がてらの握手会。

 一段高くなったステージでまずは挨拶。
 写真集を左手に抱え登場した俺に歓声が沸き起こる。
 
 スタッフにマイクを渡され、ステージ中央に立つと、司会者が会の進行を始めた。

 俺の挨拶が終わると司会者にインタビュー形式で質問された。
 その質問に一つ一つ撮影当時の事を思い出しながら丁寧に答える。

 会場の端では報道陣が何人か来ていて、カメラのフラッシュがたかれる。
 
 ファンの子達の熱い視線も感じる。

 気持ちの良い快感だ。

 挨拶が終わると俺はステージから降り、ファンの子達と同じフロアーに立った。
 
 ファンの子達と握手をするために。

 会場に入る事ができた千人のファンと握手をしながら言葉を交わしたい。
 嬉しくて、終始笑顔が絶えない。

 と言うか絶やしたくない。