「そんな、顔で見つめられたら、食べたくなる…」
「ふぇ…」
橘くんの手のひらが甘くて…酔っていくみたい…
橘くんはやっと手のひらを外してくれた。
だけど…
次は…
ギュッと強い力で抱き締められ、顔を橘くんの胸板に押さえつけられた。
さっきよりも…もっと甘い香りがして…橘くんの体温を感じてしまう。
「…はぁ…あっ…ん」
自分でも信じられないくらい、エッチな声を出してしまった。
「桜井…、それやばい」
「…ふ…ぅ…あん…」
「桜井、誘ってんの?…俺…とまんねぇよ?」
もう私は、橘くんでいっぱいで溢れていた。
「…夏美…」
橘くん…私の下の名前…知ってたの…?
…もう、嬉しいが止まんないよ…
橘くん…
私…
あなたに…
夢中になりたい…
気持ち…
溢れてくるよ…
