「おまえ、本当に毎回同じことを言うな。


……まぁ、人間はみんなそうなのかもしれないけどな。


同じ刺激に対する反応はいつも同じだ。

だから同じ苦しみから抜け出せない」



何やら意味ありげなことをつぶやいて。


それきりシルヴァイラは無言になった。



(……ん?)



おそるおそる、そぉっと細く片目を開けると。

シルヴァイラは細いあごに手を当てて、なにやら考え込んでいるようだった。


「そう……だな。

毎回記憶を消すのも面倒だ。

味方がいるのもいいかもしれない」