月の雫 -君と歩む彼方への道-

(何てことだ――)



何という、身の毛もよだつ光景。




そうか。



これは、シルヴァイラの記憶だ。



自らの思念で、村人全員を一瞬にして殺してしまった、シルヴァイラの記憶だ。




こんな細い肩に、そんな重い罪を背負って――




(死者を甦らせる魔道は使えるか?)


「レイジュラに、死者をよみがえらせる魔道はあるかって聞いてたのは、こういうことだったんだな」


「……どうして知ってるんだ、そんなこと」