月の雫 -君と歩む彼方への道-

「シルヴァイラ……」


「……おまえには……


死んでほしくなかった」


「シルヴィ……」


小さく震えるその細い背中を。

オレは思わずしっかりと抱きしめていた。


「さっきは……怖かった。

本当に、死んでしまうのかと思った」



「オレはそう簡単には死なないみたいだな」


オレは銀の髪をなでながら微笑んだ。



「おまえ……一人でそんなこと、抱え込んでたんだな」


この細い肩で。