月の雫 -君と歩む彼方への道-

「シル……」


「怖くて怖くて、たまらない。

なのに、この罪を抱えて生きていくのもつらいんだ。


どうすればいいのかわからない。



……今はただ、この力が消えてくれるのを祈るだけだ」


「シルヴィ……」



オレの脳裏に、じいさんの言葉がふと浮かんだ。


(最初は乗り気じゃなかったが、何かにふと興味を持ったらしくてな。

特に嫌がりもせずついてきた)




おまえは――力を消したかったのか。