月の雫 -君と歩む彼方への道-

シルヴァイラの目から、また透明な筋がすぅっと伸びて、きらきらと光った。

すがるように、オレを見る。


「みんな死んでしまったんだ。


ぼくが殺した。


――ぼくはこの恐ろしい罪を抱えて、一生苦しみながら生きていかなくちゃいけないんだ。


本当は今すぐ死んでしまいたい。

でも、それもできないんだ。


死はぼくにとっては救いなんだ。

生きていくこと自体が牢獄だから」


そう一気に言うと。


シルヴァイラは銀色の輝く頭を小さく振って、唇をかんだ。


「いや、それはきれいごとかもしれないな。

人を大勢この手で死なせておきながら、ぼくはきっと死ぬのが怖いんだ」