「ごめん
仕事あるから」






「え~
最近のってこないじゃん
なんかあった?」





「………………」






「ふっ
ザックって秘密が多い男ね
そんなとこもステキ」




ハンナはそういって
きれいなネイルをほどこした手で
ザックの胸を触る……というより撫でる?





あ"あぁ~!!!!
ムカつく~!!!!!






ザックはハンナの手をとり自分の胸からはがした


「ハンナ、みんながいる前でそんなことするな」




「なんでだめなの~?」




「勘違いされる」




「いいじゃん!!」





「俺たちは俳優だ
常にパパラッチがはりついてる
俺は自分の演技で有名になりたい
変な報道でなんか有名になりたくない」




…そうだよね…
私達は俳優
普通の恋なんて許されない
あたしだって自分の演技の力でのしあがっていきたい

でもそれなら、嫉妬はじゃまになる
今みたいなことがあったって

相手に何も言えない
秘密の恋だから



これから俳優をするにつれて
キスシーンやベッドシーンがあるだろう
でも、何も言えない
私たちは俳優だから……






改めて秘密の恋のつらさをしった





きっと今泣きそうな顔をしているだろう






ずっとザックとハンナを見てた目をそらして
うつむいた




隣で同じように見てた金銅さん

うつむいたあたしを見た

「大丈夫?」

「……はい。しょうがないですから…」




金銅さんまで心配かけちゃった



「ごめん海流、あたしちょっといかなきゃ」




と言ってあたしの頭にポンと手をおいて去っていった