少し微笑んで
奈々(でもやっぱりご主人様の携帯についていたいだろうな・・・この子は)
奈々(どう見ても女の子向けの色の携帯には男物のストラップは不釣合いだし・・・・)
奈々(でも、もし不合格だったらどうするつもりだったんだろう)
階段を駆け下りて父の元に飛んでいく。
奈々「ねえ、もし私が不合格だったらどうするつもりだったの?この携帯」
悟られたという顔をして
父「さぁ・・・・どうしただろうね。やっぱり奈々にプレゼントしたんじゃないか?頑張って勉強したご褒美さ、結果は結果、頑張ったことが大事なんだ。」
奈々「うん・・・・ありがとうパパ」
30p
ーー入学式当日ーー
学年の組み割り名簿を食い入るように見る奈々
『1-5八木祐介』
奈々「あったぁ!!!」
奈々「1-5・・・私の名前は・・・・ない・・・・」
ガックリ
1-8日高奈々
入学式を終えてすぐに1-5の教室の前でユウを探す奈々
奈々(あれーどこだろう・・・)
後ろから誰かにぶつかられた・・・・
振り返る奈々
相手の胸辺りに視線が向く・・・
奈々「あ、どうもすいません・・・」
顔を見上げると、にっこり笑ったユウ
ユウ「随分邪魔なゴミ箱だな端っこに寄せておかないと」
そういうと人影のない階段の踊り場まで私を抱きかかえていった。
随分と背が高くなっていたユウに戸惑いながら抱かれている奈々
ユウ「おろさなくていいか?・・・・」
