だれ?



聞き慣れない 冷たい声が受話器の向こうで 淡々と話す



そして それは一つの住所とマンションらしき部屋番号を告げると すぐに切られた



どこ?



また 頭に過ぎる疑問


そこに行けばいい?


行けば 私は救われる?


疲れ切った 不幸 だなんてあまりにも醜い言葉がいかにも合う



独りきりの私


目の前すらも 寂しいと言っているかのように 色がなく はっきりとしない