『夢を見たんだ
君がライオンの群れから逃げている夢
なんてばかげてる
だって有り得ないことだろ?


君の住む世界は
アフリカのジャングルでもなければ
飢餓に苦しむ独裁国家でもない

君が居るのは
法律に守られ
すべてにおいて秩序化された
コンクリートジャングル

――でも安全な場所なんて
本当に存在するのかな?


獣達は本能のままに血を求め
君の身体を喰い尽くすかもしれない

でももっと恐れているのは
競争し他人を蹴落とすこしか考えてない
人間の狂気が
君の精神を蝕んでいること

この胸の痛みは
君が助けを求めてる
シグナルのせいじゃないかって


ごめん
俺には何も出来ない

今はただ
海に足を沈め
海面に涙を落とし
君を想って歌う


ごめん
まだ一歩だって進めてはいない

今はただ
1%の奇跡を信じ
海面に涙を落とし
君を想って歌う

俺の想いが海に溶け
遠く遠く流れつき
君の元へ行けばいい
少しだけでいいから
君を守る力になればいい』



―――“Running From Lions”―――