わかったような、わからないような?

まだ腑に落ちない顔をしてると
それまで黙ってたカズマが
しょうがねーなって感じで追加してきて。


「西条といるときのお前
他の女に対しての態度と
かなり違うって自覚ある?」

「……なんだそれ?」

「ダメだわかってない」

「そうみたいやな」


やれやれといった表情の二人。
ホント意味わかんないんですけど。


「とにかくお前を客寄せパンダに利用した
山下先輩が浅はかだっただけだから
お前は何にも気にすんな」

「それは全然気にもしないけど」


あっけらかんとした俺の態度に
カズマは「だと思った」と笑う。

って、西条と接する時の態度って
どんなだっけ?

少し考えて
すると少し思い当たる節があって。


「ああ、確かに違うかも。
アイツあんな顔して男苦手だし
実は性格キツイのに
超無理しておしとやか〜そうにしてるし?
何かしでかしそうで心配っていうかさ
言うなら出来の悪い妹を持った兄の気分
……って痛!!!」


言い終わらないうちに背中にかなりの激痛。
驚いて振り替えると
腕をくんで俺をにらみつける西条。


「てめー何すんだよ!」

「何大声で人の悪口言ってるわけ?」

「いや、事実だし」

「うるさい!余計な事バラすな」


と再び繰り出された回し蹴りを
ギリギリのところでかわす。

ふう、間一髪!


「お前その態度さらに補欠ほってるから」


ニヤリと笑った俺の言葉に
ハッとした顔をして振り上げた足を戻し
顔を真っ赤にする。

するとそれまで呆気にとられてた
まわりの部員達は腹を抱えて大爆笑。


「嘘!西条ってそんなキャラだったんだ?
マジウケル〜!!」


そう叫んだカズマのせいで
ますます赤くなって俺をにらみつけた。

対して俺はしてやったり顔。