…俺には、分からないものがある。


「金石くーん☆」


「きゃーっ!
こっち向いたぁ♪」


「あのっ……!
握手してもらえますか…??」


俺にたかってくる、うるさい女子どもの気心が。


仕方なく握手してやると、
泣き出す。


そして、
うるうるの目を俺に向けて、
お礼を言い、去っていく。


俺は、『うるうるの目』を見てもなんとも思わないし、


周りに冷やかされる意味も分からない。