…………。


「純情乙女は嫌いじゃない。」


金石に言えと言われたので、岬にそう言ってやった。


……………。


…………………。


………………………。


………………………………。


………………?


なんだ?
この長い沈黙と、
この沈んだ空気は。


「………木本、なんか違う……………。」


なぜか呆然とする岬がようやく口を開いた。


「『違う』…とは?」


「お前…………。

『ロリコン』だったのか…………。

岬も災難だな。」


「はぁ…?」


こいつらは何を言っている?


俺には理解できない。


「あーっ!
沙弥見っけ!
一緒に帰ろーっ!!」


突然、白川が乱入してきた…。


「え?
なにこれ、なにこれっ?!

みんな固まってて面白ーい!!」


ギャハハと腹を抱えて笑い出した。


「…水華………。
空気読んでよ、もう…………。」


沙弥にとっては、
余計にため息が出た、そんな1日だった。


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―――その夜。


「分からない………!」


家でも『愛』について悩み続けていた木本だった。


「"Love" is what I can't understand!!!!」