cross out

それから、私たちは2時間程お店に居た。



時々、店の外で電話をしている千歳をチラチラ確認していたけど、



全く電話は終わる気配がない。


いつ千歳が戻ってくるかとそわそわしつつ、



ジンくんと2人の空気をシラケさせちゃいけないって思っていたら、



ピザの後は何を頼んだのか、



お酒は何を飲んでいたのか、



何を喋ったのか、



全く思い出せない…。



きっとそれほど緊張していたんだと思う。



『千歳、戻ってこないね。』



『仕方がないから、お開きにしようか。』



『そうですね。』