cross out

『お疲れ様でした~。』



イベントが終わって、片付けに入った会場で、そのバンドのメンバーのうちの1人が挨拶をしてくれた。



『あっ、お疲れ様でしたっ!』


急に挨拶をされて、びっくりしている私をよそに、



一緒に受付のバイトをしていた友達の千歳は人懐っこく応えた。



『今日はかっこよかったですね~。ファンの子もいっぱいいるんですね!』



『いつも、このメンバーで活動されてるんですかぁ?』



『いや、今日はこの日の為に特別に結成したメンバーなんだ。』



リーダーらしき男の人が答えた。おそらく、一番年上なのかな…。



『いつもはこいつとこいつはソロでやってて…』



『へ~そうなんですかぁ。』