「紅実...」

そーやって優しい声であたしを呼ぶのは、

あたしの大大大大大好きなお父さん。 

「なぁに??」

そーやってかわいく返事するのはあたし。

紅実。

当時6歳。

この頃のあたしは...

欲しいものは何でも手に入る。

誕生日はホテルのお店を貸切にして

みんなを招待する。

もちろん!!

あたしの友達もみんなすごい。

親がパイロットとか、

船長さんとか、

芸能人や...

ってことはもちろん!!

くれるプレゼントはすごかった。

家とホテルとで3往復しないといけないぐらいだった 笑

それが毎年!!

どう??

もーここで信じれない??

それならここから出てけ 笑

言っただろう??

全て本物だって。

ちょっと疑ってる人達よ。

安心しな。

それは昔のことだから。

そう、

あたしの大好きなお父さんが死ぬまでは―。