ラブ・スーパーノヴァ

どうやらそれをお願いしに倫に声をかけたらしかった。

「でも・・・どうやって細工したらいいのか・・・」

「そんなの簡単よ。高校生たちに先にクジ引かせて、誰が何番か聞くでしょ?

あとは九条君とペアになるやつを私にこっそり渡してくれたらいいのよ。」

倫はそんな器用なことを自分ができると思わなかったが、自分が薫とペアになるよりはマシかと思い、承諾した。

由香は大いに喜び、合宿に何を着て行こうかなあと、既に心ここにあらずといった様子だった。
きっと自慢の胸が強調される服を着ていくのだろう。

しかし、薫と由香が手をつないで歩くのを想像して、胸が締め付けられた。

(やだな・・・)

でも、自分にはそんなこと言う資格などないのだと頭を振った。

自分から突き放したのだ。
薫がどんな人と手をつなごうが何も言えないのだ。

倫はため息をついてクジを作り始めた。