薫はクスっと笑い、倫の左手を手に取り、スーツの上着の内側に導いた。
倫の手のひらが薫の心臓の真上の位置で固定される。
ワイシャツの向こう側から薫の鼓動が伝わる。
「な、何す・・・・」
倫はかあっと顔を赤らめ、手を引いて薫から離れようとした。
すかさず薫が立ち上がり、倫の耳下の首筋に長い指を滑らせ、顔を引き寄せた。
黒い瞳が目前に迫り、倫は動けなかった。
微かに甘い香りが漂う。
「好きだ」
薫は何とも苦しそうにささやき、目を閉じると、鼻先で倫の鼻をす・・・っと撫でた。
倫が思わず目を閉じた瞬間、空気が動いたかと思うと、薫の冷たい唇が倫の唇に重なった。
「・・・・!」
この前とは明らかに違うキスだった。
壊れないように、大切な宝物に触れるかのように優しく唇が重なる。
薫の唇が震えているように倫には感じられた。
倫は動くことができず、全身に力を入れた。
・・・これは・・・夢なのかな・・・。
薫は唇をそっと離し、再び倫の瞳を覗き込んで言った。
「好きだよ・・・」
倫は胸が締め付けられて、苦しくて息ができなかった。
(私も・・・私も好き・・・!)
倫の手のひらが薫の心臓の真上の位置で固定される。
ワイシャツの向こう側から薫の鼓動が伝わる。
「な、何す・・・・」
倫はかあっと顔を赤らめ、手を引いて薫から離れようとした。
すかさず薫が立ち上がり、倫の耳下の首筋に長い指を滑らせ、顔を引き寄せた。
黒い瞳が目前に迫り、倫は動けなかった。
微かに甘い香りが漂う。
「好きだ」
薫は何とも苦しそうにささやき、目を閉じると、鼻先で倫の鼻をす・・・っと撫でた。
倫が思わず目を閉じた瞬間、空気が動いたかと思うと、薫の冷たい唇が倫の唇に重なった。
「・・・・!」
この前とは明らかに違うキスだった。
壊れないように、大切な宝物に触れるかのように優しく唇が重なる。
薫の唇が震えているように倫には感じられた。
倫は動くことができず、全身に力を入れた。
・・・これは・・・夢なのかな・・・。
薫は唇をそっと離し、再び倫の瞳を覗き込んで言った。
「好きだよ・・・」
倫は胸が締め付けられて、苦しくて息ができなかった。
(私も・・・私も好き・・・!)

