「あっ!お母さん!
ただいまぁ――」
「おかえりなさい。
お散歩は楽しかった?」
「うん!ね、おばあちゃん?」
「そうだね‥‥栞。」
「何か飲みます?」
「私、オレンジジュース!
おばあちゃんは?」
「麦茶にしようかね‥‥」
「あっ...お母さん!ちょっと来て」
「ん、なぁに?」
「あのね‥‥七歳のお祝いにおばあちゃんがお参りに連れて行ってくれる。って‥‥。」
「おまい‥‥り?」
「ね?おばあちゃん。」
「あぁ。
七歳のお祝いだ。
いいだろう?陽子さん。」
陽子とは私のお母さんの名前。
「えっ‥‥えぇ。
いい子にしてるのよ?栞。」
「うんッッ!」
私はオレンジジュースを飲みほした。
お母さんは水筒の用意をしている。
おばあちゃんも麦茶を飲み終えた。
「はい、こっちは栞。オレンジジュースね?
こっちはおばあちゃん。麦茶です。」
私はお母さんからもらった水筒を首にかけた。
「よしっ!
じゃあ、いってきまぁ――す!」
「いってらっしゃい!おばあちゃん、無理しないで下さいね?」
「あぁ‥‥大丈夫だよ。」
そうして私とおばあちゃんは手を繋ぎ、神社に向かった。