二人のことを想像していた凛だったが、その間に不安は大きくなっていく。
二人は無事だろうか。
凛の気持ちに反応したのか、銀色の輝きが薄くなっていく。
マーキスはその微かな変化も見逃さなかった。
「ダメよ、凛。集中して!」
しかし、凛の力の輝きは弱くなっていく一方だ。
力は聖職者の心、気持ちにとてもよく反応する。
聖職者が強気やプラス思考でいれば力は何倍もの強さをだす。
反対に不安や弱きだったりすると十分に発揮できない。
つまり、聖職者は身体はもちろん、心もその何倍も強くなければならなかった。
マーキスは元帥であるため、その点は騎士団の中でもトップクラスだった。

