聖職者



「それより凛、この広すぎる平野を歩いて探すつもり?何時間かけても見つからないわよ?」

マーキスがいきなり話題を変えた。

「それは・・・」

凛が口籠もる。

どうやら彼女の中では、歩いて探すつもりだったらしい。

「はぁ、凛らしいわね。相変わらず計画性がないわ」

マーキスはため息を吐く。

「っ!いいだろう!私は私のやり方で探すんだ!」

凛は真っ赤になって反論した。

「私は嫌よ、何時間も歩くなんて。疲れるじゃない」

再び深いため息。

「じゃあどうしたら良いんだ!?」

凛も負けじと返す。

「力を使えばいいじゃない」

マーキスはさらりとそう言った。