「ゴーレムが壊されたのではないのか?!」
凛は荒げたままの声で問う。
その問いに答えたのは、ゴーレムを作り出している通信班の班長だった。
「その可能性は高いです。いくら強固なボディをしているゴーレムでも、小さくて軽い。戦いの合間に相手に潰されたかもしれません」
「仮にそうであっても、まだ帰ってこぬのはおかしい。聖職者4人ともかなりのレベルじゃ。魔獣Cランク3体にやられるはずはない」
そう口を挟んだのは、事務班の班長だった。
凛もそうだと思った。
本部に所属している聖職者の中で、自分は比べものにならぬ程弱い。
彼ら4人の強さは元帥を除いた聖職者12人の中で、1位から4位を独占していると言っても過言ではないからだ。

