「なぜだ?!」
凛は声を荒げる。
「原因がわからない。だから我々がこうして集まっておるのだ」
事務班の班長が重々しく言う。
「京と慎は探索班からDランクの魔獣が出現したと聞いて、任務に着いてもらった」
李楼が任務の内容を話し始めた。
昨晩、探索班は任務でジャック元帥の死亡現場の調査をしていた。
だが、突如Dランクの魔獣が出現したのだ。
ゴーレムを通して連絡を受けた騎士団は、直ちに京と慎に任務を命じた。
だが、任務に赴いた京から応援をよこしてほしい、と連絡を受けた。
Cランクの魔獣が3体表れたと言う。
このままでは勝てない、探索班員で負傷者もいると京は言った。
そこでいきなり連絡が途絶えてしまったのだ。
騎士団はすぐさま他の2人に応援に行くよう命じた。
彼らは近くで任務を終えたばかりで、丁度そのとき本部に帰ろうとしていた。
だが、快く応援要請を受けた彼らとも連絡がとれなくなった。
そうして、今に至るという。

