だが、現実は違った。
重圧な石造りの部屋を出たら、暖かい班員、聖職者の仲間がいた。
そこで凛は新たな事実を知る。
今まで凛を幽閉してきたのは、全て当時の本部長と数人の科学班員の一存だった。
班員、聖職者は凛の存在を知らされていなかった。
これにより当時の本部長は失脚。
数人の科学班員も解雇処分となった。
ただ、なぜ凛が幽閉されていたのかは明かされず、今も謎に包まれたままである。
そうして天才と知られていた李楼が本部長になったのだ。
暖かい仲間の中で生活していくにつれ、凛の心に決めたことも揺らぐ。
この仲間のためだったら、「聖職者の決意を守ってもいい」と思うようになった。
そうして、今の自分がある。
仲間のためだけに、戦う自分がいる。

