凛はベッドに近付き着替えようとした。

ベッドの上にはきちんと畳まれた服が数着あった。

生活班が洗濯してくれたものだ。

凛は服をしまうタンス等を持っていないので、こうしてベッドの上に置いてある。

希望すればそれなりのものが与えられるのだが、凛はしまう服をそんなに持っていないので希望しなかった。

凛は自分が着ている団服を脱ぎ、黒いシャツを来た。

ふと、団服に目がとまる。

聖職者として生きるようになった日、一番最初にしたことはこの団服のために身体のサイズを計測することだった。

生地は科学の最先端のものでできている。

軽く丈夫であり、耐水耐熱耐電となっている。

衝撃も吸収する。

黒を貴重としたモノトーンの団服は、製作時に好きなデザインを聞いてくれる。

色は決められているのだが、ボタンやチャック、ポケット等はもちろん、個人の武器も考えて使い易いように作られていた。