聖職者

3人はそれぞれ違うメニューをとった。

空いている席を見付け、各々が腰を下ろす。

その話題に触れたのは、食事も終わりに差し掛かったときだった。

「ところで、凛さんと慎はジャック元帥について、本部長から話を聞きましたか?」

話題を切り出したのは京介だった。

「あぁ、ついさっきだ」

深刻そうに慎が答える。

「京はいつ聞いたんだ?」

「僕も先程です。戦の申し子として知られていたジャック元帥ですから、聞いたときは驚きましたよ」

「そうですね。それにしても、外傷が無いのに脳を壊すっていったいどうやって?」

凛は考え込みながら言う。

「僕もそこが引っ掛かっていました。相手は誰にせよ、耳からダメージを受けたのではないでしょうか?」

「どういうことだ?」

慎がぶっきらぼうに聞く。