聖職者


「慎も、よかったら一緒に食事をとりませんか?」

京介がにこやかに聞く。

慎はちらりと凛を見た。

凛は京介には分からないように、目で「二人の邪魔をするな」と睨んでくる。

だが、慎はそれを無視した。

「おう!一緒に食おうぜ!」

「よかった。では食事をもらいに行きますか」

京介が歩きだす。

凛は京介の近すぎるほどの隣を歩いてゆく。

その際、一度慎に振り返り「なぜ遠慮しなかった」と睨んできた。

慎はそれを見て鼻で笑い、心の中で「ざまあみろ」と笑ってやった。

それから、慎は二人の後ろを歩いていった。