聖職者


「どっちにしろ、騎士団にとっては好ましくないものだね」

李楼がまとめる。

「科学班もそこまで考えた。そこで、本部長の僕としては何か対策を出さなければいけない」

慎も凛も静かに聞いている。

「本日より、任務に着く聖職者は二人一組で行動してもらう」

「えっ?」

慎が固まる。

「マジ?」

「うん、マジだよ。相手は元帥を殺すほどのものだからね。聖職者二人だってまだ危ないんだけど」

「二人一組ってことは、任務に着く数も増えるのだろう?」

凛も固まっている。

「そうなるね」

さらっと答える李楼。

「げぇ〜〜〜、ただでさえ最近任務が増えてるのに〜」

慎は首をもたげ、盛大なため息を吐く。

「今月全然遊べてないんだよね〜」

「どうせ慎の言う遊びは女性の元をまわることだろう」

凛が野次る。

「えっ?なに、慎ってそんなことしてるの?」

李楼が身を乗り出す。

「あっ、おいバカ!言うなよ・・・」

あせる慎。

「ちょっと慎、どういうこと?君まだ未成年だよね?」

李楼がしつこく問いただす。