聖職者


「凛の魂には、別の人物が眠っているんですよ。そして、僕の魂にもね」

「そんな馬鹿な…」

「ありえるんですよ。ねぇ、ヴォルドールさん?」

「……」

いきなり話を振られたヴォルドールは、やはりかなり青ざめていた。

「貴方が僕を作り出したんだから」

「……あれはっ」

「違うとは言わせませんよ」

苦し紛れに言葉を繋ごうとするヴォルドールに、リョウは鋭い言葉で先手を打つ。

今のヴォルドールに反論の余地はなかった。

「全てはあの日から始まったんだ」

リョウは誰に言うでもなく、どこか遠いところを見るような目で、ぽつりと呟いた。

それは、どこか寂しげであった。