聖職者


いつもは意志の強い輝くような瞳も、今はまるで曇りが掛けられたように見える。

それは、意志の強さよりも内面に秘めた優しさのようなものに見えた。

つまり、いつもの凛とは様子が違う。

「(やはり、何かに操られているのか?)」

「やだなぁ、おばさん。僕達は操ってないよぉ」

心を読んだレイが言う。

「そうですよ、ルイ元帥。僕達は凛に何もしていません」

リョウはさわやかな笑顔で言った。

もしこのような状況に無かったら、リョウはかなりの好青年に見えただろう。

「今ここにいるのは凛ではありません。ねぇ、香奈?」

「何?」

香奈と呼ばれた凛が返事をする。

「な?!どういうことだ?」