聖職者


魔獣の正体。

それは人間が作り出したもの。

人間が持つ、悲しみや苦しみ、怒り、不安、恐れといった負の志念が具現化したものと言われている。

その志念の中には、もちろん人間の欲深さも含まれている。

不安定な状態の志念は安定を求めて、形を欲する。

それが魔獣の始まりである。

形を欲する志念は、まず初めに自分を産みだした人間の心を食らう。

次に少しづつ体を蝕む。

体を蝕み尽くしたとき、獣が生まれる。

そして、更なる安定、ついには力を求めて、人間を食べ始める。

「魔獣を作り出すなど、どうやって!!」

「なに、簡単なことですよ。魔獣の細胞を取り出し、増やす。要するにクローンです」

「だが特別な魔獣は…」

「クローンの細胞にちょっと力を加えてやるんです。科学の力ではなくて、僕の神の力をね」