聖職者


「ヒロが言ってくれたように、僕ら君と話をしにきたんだ。だから、戦いに来たんじゃないんだよ」

リョウはまるで愛しい者に話し掛けるように語りだす。

「だから、そんなに警戒しないでよ」

リョウは両手を軽く広げ、困ったような笑いを見せた。

だが、もちろん、凛が刀の柄から手を離すわけがない。

その様子を見たのか、リョウは諦めて語りだした。

「単刀直入に言おう。僕らの仲間にならないか?」

「?!何をっ!!」

「仲間になろう、と言ったんだ。そもそも、君はそっち側の人間じゃない」

「何を言うんだ!!貴様等の仲間になどならない!!」

凛は思い切り叫んだ。

仲間になれだと?!

そんなこと、ありえるはずがない!!

誰がなるか!!