人間と聖職者の違い、それは一見小さなことだ。
聖職者には腕に「聖痕」がある。
聖職者は腕に黒い十字架があり、10センチ程のそれはまるで入れ墨のようだ。
生れ付き印されている聖痕は、人間から軽蔑の対象となっていた。
その軽蔑が半端ではない。
聖職者は人間から生まれる場合がほとんどだ。
だが、親は自分の子供が聖職者だと知ると躊躇なく殺そうとする。
それが当たり前の社会となっており、ただでさえ少ない聖職者はさらにその数を減らす。
しかし、殺されようとする子供を引き取り、本部に連れてくるのが元帥の仕事だ。
元帥は、その役職につく際に特別な神の信託を受ける。
その時に特別な力がつく。
聖職者が生まれる24時間前にどこで生まれるかを感知できるようになる。
元帥は道端の小さな聖職者だけでなく、赤子も本部に引き取っているのだ。

