聖職者は任務を受ける際、騎士団から情報も受けとる。
その情報をもとにどんな任務かを把握し、自分がこなせる任務かどうかを判断するのだ。
したがって、情報に不備があると聖職者の命が危険にさらされることになる。
情報は探索班員が収集する。
今回の任務に関して、凛は森に住み着いた狂暴な狼の退治と聞いていた。
狼が魔獣かもしれない、とは聞かされていたが、数は多くないと言われた。
だが、地域住民が「森の主の呪い」と言う程だからその理論は覆る。
普通、数体の狼が暴れたからと言って「森の主の呪い」とは言わないだろう。
それなりの数の狼が住み着いている、と凛は確信した。

