聖職者


「そういや、今日は彼女は?」

「任務についてもらっています」

ヴォルドールの問いに李楼が答える。

「ほう。私はまだ彼女に嫌われているようだな」

「当たり前でしょう!自分が凛に何をしたか分かってるの?!」

とうとう耐えられなくなったのか、再びマーキスが叫んだ。

自分が座っているソファの前の脚の低いテーブルを叩き、勢い良く立ち上がる。

ばんっ、と音を立ててテーブルが揺れた。

テーブルの上に置かれたミルクティーがカップから零れる。

息を荒くして立ち尽くすマーキスに、ヴォルドールは鷹揚に手を振り、ソファに座るように促した。

「まあまあ、そんなに怒らないでくれたまえ」

だが、マーキスは中々座ろうとはしない。

仕方なく、李楼はラスホォードに目配せをし、マーキスを座らせるように頼んだ。

ラスホォードはそれに従い、マーキスを座らせる。