確かにそうだった。
神を見て、神の力を見て、力自体の存在を知ってる者。
「そうか、神の力を見たのは騎士団関係者だ!」
李楼が閃いたように言う。
「力の存在を知っているのは騎士団に所属している者だけだ。騎士団で、過去に見たことがある人がいるってことですね。ってことは、騎士団のどこかにその当時の報告資料が残ってるかも」
マーキスは黙って頷く。
「それに、見た人は複数いたと思うんだ」
「そうですね。たった一人では信憑性に欠けますが、複数いたなら話は違います。今も尚、神の力が信じられ伝えられているから、それなりの人数が見たんでしょう。もしかしたら、数回に渡って、時を越えて見られていたのかも」
ラスホォードが嬉しそうに言った。

