「これっ!!」
静かすぎた本部長室にいきなりマーキスの声が響き渡る。
「あった!!」
「本当ですか?!」
李楼とラスホォードが資料を覗き込んできた。
マーキスは見つけたページを読み上げる。
「バチルスタミス剤投与十四日目、二週間経過。被験者に反応なし」
「バチルスタミス剤って?」
李楼が尋ねる。
「この研究チームが独自に開発した聖職者の力の一時増幅剤です。これを投与すると、聖職者の力をその状態の三倍異常に増やします」
ラスホォードが答える。
「へぇ、便利だね」
「…一見、聞こえはいいかもしれません。ですが、副作用が強く一回の投与で体に通常の三倍の負担がきます。それに、この投薬には依存性があります。投薬しすぎると、命を危険にさらすことになります。」
「諸刃の剣ってわけか…」

