聖職者


やがて、ゴーレムからカチッと何かが外れるような、小さな音がした。

どうやらゴーレムの鍵が外れたらしい。

伝言が流れてきた。

「凛〜?元気かしら?」

その声はマーキスのものだった。

慎と京介ではないかと期待していた凛は肩を落とした。

「今任務でイギリスに居るのよ!いいでしょう?今日の夜本部に戻るから、夜ご飯一緒に食べない?」

マーキスの声は浮かれている。

「それと、美味しい紅茶が手に入ったの♪食後に頂きましょう!」

時折、このゴーレムはちゃんと凛の元に辿り着くのかと愚痴をこぼしながら、マーキスの伝言は流れた。

凛は半分呆れが入った声で笑いをこぼした。

ゴーレムに鍵を付けるほどの伝言ではない。

それに、通信班が最先端を活かした努力の結晶にけちをつけるとは、なかなかいい根性である。