そんな凛には、時々自分が恐ろしく感じる時があった。

あれだけ嫌だったホームも、今では無くては生きられなくなっている。

「慣れ」とは恐ろしいものだ。

親を全く知らないので、口調も男勝りになる。

ホームは言わば戦場の砦であって、その仕事柄から女性は少ない。

まわりの大人の大半が男性で、その中で成長した凛は男勝りになる。

歳も15くらいとしか分からない。

生まれたのがいつだか知らないため、凛は自分の歳を見た目で判断していた。

聖職者と言えど、ほとんど人間と変わらない。

15歳と言えば思春期で、ここ最近凛は自分の親について考えるようになっていた。

そのきっかけは毎晩見る夢にある。