聖職者


「凛、気分はどう?」

ミルクティーを飲み、一息吐いた李楼が尋ねる。

「大丈夫だよ」

身体はミルクティーで暖かいし、見慣れた室内で頼れる二人が傍にいる。

しかし、凛はある一つのことが引っ掛かっていた。

私は何の任務があってマーキスとあの公園に行ったの?

どうして私は医務室のベッドで寝ていたの?

そう、任務に関する一部の記憶が掛けているのだ。

「凛?どした?」

急に思い詰めたような顔になった凛を心配して、マーキスが声を掛けた。

凛は一瞬このことを言うべきか迷ったが、言うことにした。