「どうして李楼がここに?」
「医療班長と話していたら、医療班員が教えにきてくれたんだ。君がひどくうなされているとね」
凛は医療班員を見た。
まだ若い女性だった。
新米といったところだろうか。
「あの・・・、服を着替えましょうか?」
彼女がおずおずと言った。
そこで凛は、自分の服がひどく湿っていることに初めて気付いた。
あの夢のせいだ。
ベッタリと手足にまとわり付く服は気持ちが悪かった。
「・・・そうだな」
凛はポツリと答えた。
「じゃあ私達は退出しますね」
医療班長はそう言うと、扉に向かって歩きだした。
李楼も黙って後に続く。
なんだかお通夜のようだ、と凛は思った。
そして、二人が退出し扉が閉められると着替えだした。