「・・・凛、おい凛!!」
何?
うるさいなぁ。
「凛?!」
凛は誰かに強く揺すられ、目が覚めた。
「・・・何?」
「凛!大丈夫?!」
凛が目を明けると、李楼が険しい顔をして覗き込んでいた。
「・・・どうしたの?」
「どうしたのはこっちの台詞だよ!すごくうなされていたんだ!」
「・・・あぁ」
凛は思い出したように額に手を当てた。
すると、額が汗で濡れていることに気付く。
そして、そろりと上半身を起こした。
李楼の隣には心配そうな顔をした医療班長と医療班員がいた。
「凛さん、本当に大丈夫ですか?」
医療班長が尋ねてくる。
凛は何も言わず頷いた。