聖職者


「特別な魔獣だって?」

京介は確認するように尋ねた。

「そうだよぉ。僕達は研究で作られた魔獣なんだ」

その言葉に、慎も京介も耳を疑った。

「研究だと?」

慎の頭は急すぎる話の展開に混乱しつつあった。

「レイ。それ以上喋るな」

ヒロがぺらぺらと語るレイに制止をかける。

「大丈夫〜、ど〜せこのお兄ちゃん達はここで死んじゃうも〜ん」

レイはへろっとして言った。

だが、慎と京介はその言葉に身構えた。

二人に緊張が走る。

だが、レイとヒロにそれはないようだ。

しばしの沈黙が流れる。

それを突如破ったのはレイだった。

「あ〜」

「なんだ?」

何かを思い出したように、空を見つめてぼやいたレイに、ヒロが声を掛けた。